2019年06月05日

おでかけスケッチ〜嵯峨野・嵐山/春の花々〜桜・山吹・藤・躑躅

気がつけばもう初夏のような暑さですが、いかがお過ごしですか?
出遅れましたが、春のスケッチをモア情報付きででご紹介したいと思います。
例によってくどくど長いですがw最後にきらやば☆な告知もありますので、最後までお読みあれ。

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【おでかけスケッチ〜嵯峨野・嵐山】
昨年の大原三千院が大変好評だったので、今年の春の遠征も観光名所へ。
前回も書きましたが「嵯峨野嵐山」へ行ってきました。

参考→お出かけスケッチ〜京都大原三千院

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代表的なランドマーク、渡月橋のある風景を描きたかったのです。
私が学生の頃は、この辺りはタレントショップがひしめいていたのですが(北野印度会社の福神漬けとか)バブルとともに去りて諸行無常、今はすっかりお洒落になった感です。

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ちょうど開催中の三船祭に遭遇。平安時代の雅に触れました。
古より風光明媚な土地だったため嵯峨天皇の時代より貴族文化が栄え、今に至るとか。

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竹林の道から野宮(ののみや)神社へ。
樹皮ごと原木をまるっと使った「黒木の鳥居」。
形としてのみは日本最古の鳥居形式を伝えているとか。うう、奈良の面目が…w

伊勢神宮の斎宮(巫女)に選ばれた皇女が、伊勢に行く前に身を清めた場所だそうで。
源氏物語にも登場する神社…どんなシュチュかだいたい想像がつきますねぇ…光殿w

嵯峨野は平清盛からの寵愛を失った祇王(ぎおう)ゆかりの地、だったり。
(祇王の夢と祇女の涙〜♩という歌が好きでした…白拍子の姉妹の名だったのですね)

小倉山百人一首の生まれた地だったり。
(藤原定家がこの地に小倉山荘を造営し小倉百人一首を撰んだと伝えられる)

所々で清少納言に出会ったり(本人ぢゃないよw)さすが京都の名所という歴史的奥深さです。

さぞかし趣深い体験をしたかのように書いてますが…実際は観光客だらけですし、一歩あるけばお土産物や甘味の誘惑に絡めとられ…まぁ情緒とはほど遠かったなぁ、ぐはっ

そこに行くと奈良は、観光化がいい意味でまだ緩やかで、情緒を感じられる土地が沢山ありますよ。


【春は桜を求めて奈良巡り】
春の花を求めて今年は取材を重ねました。

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奈良の大仏で有名な東大寺庭園の桜

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萬葉植物園の藤苑

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こちらは明日香村の飛鳥寺。蘇我馬子により創建された日本初の本格的寺院です。

「奈良には二つの大仏しか存在しない、飛鳥大仏か、飛鳥大仏以外か、だ」(名言風に言ってみた)

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葛城山の躑躅(つつじ)登山した日はまだつぼみでしたが。
これら花を求めて旅した成果がこちらです。


【おでかけスケッチ〜春の花々・桜・山吹・藤・躑躅】

【自然の桜〜ヤマザクラ】
奈良吉野山・京都嵐山の桜など、古く和歌に詠まれる桜はヤマザクラ。
万葉文化館で美しい近代美人画の精華を見ましたが、古典で愛され描かれるのはヤマザクラですね。

対してヤエザクラなど人里に咲く人工品種はサトザクラと呼ばれる。
派手で人目を惹く園芸品種は人気があるけど、和花は控えめで儚いからこそ美しい。
とはいえ、今時の萌絵ならソメイヨシノがふさわしいのだろうね。

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青丹よし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり 〜小野老 万葉集

都から遠く離れた土地で詠んだ望郷の歌だそうです。
咲く花が桜とは限らないけど、現代のイメージではこの歌は桜を連想させるので、あわせました。
青丹よしは「なら」にかかる枕詞。ならも沢山の当て字があるね、平城・寧楽・那羅…


【奈良の都のヤエザクラ】

八重桜(やえざくら)は八重咲きになるサクラの総称。ボタン桜とも呼ばれる。
野生のヤマザクラ等と比べると、ボリューミーで豪華な印象です。

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桜を詠んだ最も知られた和歌は百人一首にもあるこちら。
いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな 〜伊勢大輔

当時もう既に古都だった奈良より、平安京の宮中へ珍しい八重桜が献上された時に詠まれたとか。
作者は藤原道長・一条院・紫式部と関わりがあった伊勢
ちなみにナラノヤエザクラという貴重な品種も奈良公園には点在しているそうです。


【山吹】
春の終わり頃に明るい黄色が鮮やかなヤマブキ。
万葉集に山振(やまぶり)と詠まれている、古くからの日本原産種。
古歌では「蛙〜かはづ」とともに詠み合わせられるとか。

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山吹の 立ちよそひたる 山清水 汲みに行かめど 道の知らなく 〜高市皇子 万葉集

山吹の黄色と、清水の湧く泉で「黄泉」(よみ)を暗示しているといわれます。「壬申の乱」に運命を翻弄された高市皇子と十市皇女にまつわる悲しみの歌です。


【八重山吹】
庭栽培で好まれる八重咲きの山吹。
バラ科らしい豪奢な雰囲気の八重は庭に植えられているのをよく見かけます。

古歌に詠まれるので古くから存在していたようで、最も有名なのは、江戸城を建てた大名、太田道灌八重山吹の逸話。
その元になった歌は、八重山吹の花は実を結ばないことを詠んでいる。

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七重八重 花は咲けども 山吹の みのひとつだに なきぞあやしき 〜兼明親王 後拾遺和歌集

後の世で太田道灌の逸話として引用され「悲しき」と改変された模様。(逸話は正直ぴんとこないので割愛)
あ、山吹といえば時代劇でおなじみ「やまぶき色の菓子」ですかね。


【万葉の時代から愛された藤】
古より親しまれた藤の花は日本原産。
真っ先に思うのが春日大社の銘木〜砂ずりの藤に代表される藤棚。
GW頃に見頃となる萬葉植物園の藤苑、今年も見事でした。

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春日大社の神紋は「下がり藤」平安貴族 藤原氏の象徴。
源氏物語でも藤や紫色は重要な使われ方をしている気がします。
また武家の世では、黒田家の家紋「藤巴」が有名。

時代下って「藤娘
男らしい「松」に絡み付く艶っぽい「藤」
庶民の間では色恋事の遊女や精霊として藤のイメージが定着していたようです。

藤は豆科のつる性植物。
房の長いノダフジと、房の短いヤマフジ。
植物園では様々な品種をみかけましたが、まずはこれで。

恋しけば 形見にせむと わが屋戸(やど)に 植ゑし藤波 いま咲きにけり 〜山部宿禰赤人 万葉集

恋歌…とおもいきや、霍公鳥(ほととぎす)を恋しいと詠っているらしい。
藤波(ふじなみ)は藤の花が風で波のように揺れ動いているよという、万葉人が生んだ表現なのだとか。


【春の最も身近な花 ツツジ】
公園や街路で多く植えられているツツジ(躑躅)目にする機会も期間も多いので、ある意味最も身近な花かも。
子どもの頃に蜜を吸った思いでがありますが…毒性分があるそうです 汗)

一部の花びらだけ斑点がある場合がありますが、これは昆虫に蜜腺があることを伝える「蜜標」なのだそうです、へー。また、白とピンクが同じ株から咲く現象も時々。

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万葉の頃から栽培されていた品種ですが、こちらもまた品種が多種多様でむずかしい〜。
より派手な種が「シャクナゲ」、外国産は「アザレア」とぐらいしか(間違ってるかも)

躑躅色は鮮やかな赤紫色。俳句では「躑躅燃ゆ(鮮やかな赤紫色に染まる様子)
和歌では「躑躅花(つつじばな)=「花のように美しい君」(にほえをとめ)と連なる意味があるそうですが、
ここではあえて万葉集よりこの歌。

水伝ふ 礒の浦みの岩つつじ 茂く咲く道を またも見むかも 〜日並皇子宮舎人

こちらは早逝した草壁(日並)皇子(父:天武天皇 母:持統天皇)の追悼歌。
飛鳥にあった皇子の宮の庭に咲くつつじを詠み、亡き主を忍んでいます。


前回→おでかけスケッチ〜冬から早春の花〜水仙・梅・桃・桜

これらの花のいくつかは、ブラッシュアップして作品として仕上げている所です。
6.11追記:リリースしました
墨絵アートてぬぐい〜2019春夏・藤・山吹・八重桜

前回→墨絵アートてぬぐい〜令和をお迎えする・梅桃桜

そして最近は部屋に花を飾って写生なども始めました。
出回るのは旬の今だけという話にのせられてw購入した、芍薬(シャクヤク)。大きな複数の花びらに迫力、色や造形になんとも気品を感じます。

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さて、初夏の花といえば、花菖蒲(ショウブ)、紫陽花(アジサイ)、そして百合。
今日庭にお迎えしました。花が咲くのが今から楽しみです。枯らさないよう手入れせねば。


【龍dress】
そして、おまたせしました告知です。
月与志の「龍」墨絵が、女性向けの華やかなドレスになりました。
ファッションデザイナーさまのショップで間もなく販売開始されますので、続報をお待ちください。

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2019年03月13日

おでかけスケッチ〜冬から早春の花〜水仙・梅・桃・桜

前回の続きです。
花枯れる冬に目に止まった花々、そして春を告げる代表的な日本の花をスケッチと共にご紹介します。

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先日、春を告げる花を求めて、橿原は天香具山「万葉の森」へ。
日が悪かったのか寂れているのか誰もいない梅林で、美しい景観を独り占め。
梅のよい香りを感じていると、野生のうぐいすの声が静かに聞こえて…なんとも贅沢なひとときでした。


【梅の花〜咲きはじめたのを見つけた時心躍りました】
春が待ち遠しい。は別名「春告草(はるつげぐさ)とも(草なの?)
梅の実は、梅干し、梅酒など、わりと身近な存在ですね。

桜と並んで和の花の代表的なイメージ。
万葉集では萩と並ぶ人気の花だそうで、古代で花見といえば梅だったとか(桜が人気になるのは平安以降)
白梅紅梅があり、尾形光琳の屏風は有名。水墨画では四君子(竹、梅、菊、蘭)の一つ。

菅原道真公は梅をこよなく愛したということで、天神さまといえば梅なのだそうです(天満宮の神紋は梅)
中華民国(台湾)の国の花。

歌においては古里(ふるさと)を意味する。
ふるさと=故郷の他に、慣れ親しんだ土地、奈良平城京を指すなど、文化的郷愁をさそう花。

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人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける 〜紀貫之

今年は梅の香りを楽しみました。



さて、冬の花に戻りますと、
なんといっても椿の上品な可愛さに夢中でした。
詳しくはこちらの記事。

おでかけスケッチ〜椿姫と薔薇姫


季節としては晩秋から冬になるのでしょうか、のお話。

【秋の代名詞的な花〜菊】
改めて見ると豪華な大菊、仏花でみかける中菊、色とりどりの洋菊など種類豊富。葉形が特徴的なのでそれで見分けよう。
昔から園芸が盛んで、菊花展や菊人形などは秋の風物詩(枚方大菊人形がよい思い出・子供心に怖かったけど)
皇室・皇族の菊花紋章は有名で、花言葉は「高貴」。
日本の象徴として見られ、パスポートから和菓子までその意匠が普及。


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心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 〜凡河内躬恒
白い菊の清廉さがヴァージンスノーのクールさと響き合うよい歌ですね(何で横文字やねん)

古今和歌集に盛んに詠まれるも、万葉集には登場しない事から、飛鳥・奈良時代に菊は無かった(私的にここ重要)
明治期に欧州へ輸出され洋菊が広まる。椿(カメオ)といいこの時代の日本文化ブームは美術だけではなかったのですね。

ちなみに秋の花はこんな感じでした。
おでかけスケッチ〜秋の草花


そして冬の花でもうひとつのお気に入りになったのが水仙
高雅なイメージと、絵になる美しい容姿がもうきらヤバ☆

【清楚な冬の花〜水仙】
雪中花、または早春の花とも。花形、葉形とも個性があって描きやすいです。
中国では仙人を意味する花。寒中に白く咲き芳香を漂わせる事などから、清浄高雅な花として愛され画に描かれたとか。
なんとなく和花のイメージでしたが、シルクロードを経由して渡来。万葉集には登場しない。
原産は地中海沿岸で、ギリシア神話ナルキッソス(ナルシストの由来)に登場する花でした。


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白鳥が 生みたるものの ここちして 朝夕めづる 水仙の花 〜与謝野晶子


【希望の象徴〜水仙】
清楚な白さが気に入って引き続き「水仙」
欧米では水仙は「希望」のシンボルだそうです。イギリスはウェールズの国章にも。

水仙の原種、ペーパーホワイトこと白花水仙はさらに真っ白な水仙。

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白い水仙というと思い出すのが、1981年のアニメ「ハロー!サンディベル
キャンディ・キャンディ以来のヨーロッパを舞台にした少女大河ロマン作品において母の形見=白い水仙が重要なイメージとして使われていました。
ED「白い水仙」は黄金コンビ=渡辺岳夫(作曲)×堀江美都子(歌) 両氏の集大成であり、昭和少女アニメソングがたどり着いた最高峰だと思います(突然のサブカルネタ投入)


では、待望の春を告げる花々へ。

【女性を思わせる桃の花】

梅とそっくりで見分ける自信がまだ無い桃の花。観賞用は「花桃」というそうです。
ひな祭りと、日常で桃の実を食べるぐらいしか縁がない「桃」がどのような花なのか?この春は探してみよう。
紅白の花が入り乱れて咲く「源平桃」見てみたいなぁ!

桃というと…桃の節句のひな祭、桃尻娘、菊池桃子、ももクロ、キュアピーチ、などなど、女子のイメージが強い「桃」ですが、
女子の好むピンクだけが理由ではなく、多く実を付ける(多産)が女性にとって縁起が良いからということでした。

桃の花はかなり古くから日本にもあったようで、古事記の黄泉比良坂の桃の木や、卑弥呼の鬼道に桃が使われた(奈良の古墳で桃の種が大量出土)という話を思いだします。あと、桃太郎の鬼退治などもね。
古代中国では魔除、厄除、長寿の象徴だった桃。桃源郷や三国志の桃園の誓いなど。梅や桜以上にエピソードの多い花なのではないかと思います。


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春の園 紅にほふ桃の花 下照る道に 出で立つをとめ 〜大伴家持


【早咲きの河津桜が見頃でした】
いよいよ春間近、花の季節が楽しみです。日本の花の代表といえば「
開花が早い河津桜(カワヅザクラ)が馬見公園で見頃でしたのでいち早く写生。

桜の銘木、名所は数知れず、国民的人気の桜ですが、日本の「国の花」…ではなかったとは驚き(日本の国花は正式に存在しないそうです)しかしながら、菊とともに事実上日本を象徴する花として知るところ。その理由は…?

一斉に咲き誇り散って行く儚さや潔さ。
もののあはれ」と、本居宣長が日本人の心に例えたのが江戸時代。

古くから日本に存在した花らしいのですが、平安時代の国風文化の熟成と共に特別な花となったとか。
桜を愛しすぎる著名人、嵯峨天皇、歌人西行法師、宮中の桜を盗み出した藤原定家、興福寺の八重桜窃取未遂の藤原彰子と、桜は人の心を惑わす象徴としてもあり。

ちなみに古の和歌に数多く詠まれたのはヤマザクラ
現在主流のソメイヨシノが広まったのは明治以降の事。
江戸の染井村生まれの「染井吉野」は「大和の吉野山」にちなんで命名。
奈良の桜の名所吉野の桜の主流は、昔も今もヤマザクラ(ここ重要)

四月に咲く桜は、人生の転機を彩る花として私たちの記憶に鮮やかです。
身近な所では、百円硬貨の意匠、多くの公的機関のシンボル、学校の校章、新旧軍隊の徽章にも多く用いられています。

雪月花、花吹雪、花は桜木、千本桜…さくらさくらは古歌からPOPsの桜歌まで、つねに身近な存在ですね。


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ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心(しづごころ)なく 花 の散るらむ 〜紀友則


あいかわらず余裕のない生活の中、春を告げる花の姿と香りに、心いやされる瞬間がありました。
そういえば、先日ご逝去されたドナルド・キーン氏(日本文学と日本文化研究の第一人者)が、源氏物語に描かれていた「日本の美しい生活」に心から惹かれたというような事をおっしゃっていましたね。

自然を感じる、季節を感じる、美しい清浄な日常。
せめて私の絵の世界では、そんなビジョンをお届けできるようなものを描きたい、と思います。(私も普段の生活からはほど遠いですけどね、ぐは!)

今回のスケッチは、日本の花と歌シリーズで活かしたいと思いますので、お楽しみに。

墨絵アートてぬぐい〜2019早春・椿・梅・龍虎


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2019年03月06日

おでかけスケッチ〜椿姫と薔薇姫

この冬もしっかり花の魅力を追いかけておりました。
花枯れる冬、だからこそ目に止まる健気な花々があるんですね。
今年は椿に夢中でした。

万博記念公園につばきの森という素敵な場所がありまして、様々な品種の椿や山茶花(さざんか)を拝見しました。
案内によると、かつて椿は「東洋の薔薇」ともてはやされたそうで、同園に沢山ある「薔薇」と比べつつスケッチ。
ゴージャス!な薔薇と比べると、やはり椿はどこか簡素な上品さがある気がします。

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私のイメージですが…椿姫。香りが少なくつつしまやか。
あるいはココ・シャネルが愛したカメリアから、優美で強さを感じさせるようなお嬢様。

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一方、薔薇姫は、やはり西洋のクラシカルで豪奢な雰囲気が似合うだろうなぁ。
…と、優雅な名を冠した品種が沢山ある薔薇たちを鑑賞しながら想像(妄想)したものです。


【プリンセスミチコ・ピンクピース】
薔薇といっても実にたくさんの品種があるようで。
濃いオレンジ色のバラ「プリンセスミチコ」は、皇太子妃時代に美智子さまへイギリスから献呈された品種。
鮮やかなピンクのバラ「ピンクピース」性質の強健さから十傑の一つに数えられる、とか(何の十傑だろう)
LOVE」というバラもあるそうで、これを贈れば「幸せゲット」できそうだなぁ。
花って本当に奥深いものですねぇ。

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【乙女山茶花・桃割れ椿】
椿の森で目に留まった、可愛いらしい品種。
乙女山茶花(さざんか)」は名前の通り可憐なイメージ。乙女椿というのもあるそうです。
桃割れ」は日本髪「桃割れ」に似ていることから命名された椿。

天津風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ
をとめの姿 しばしとどめむ
僧正遍照〜古今集


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【冬の花と言えば…椿】
花枯れる季節に咲き誇る鮮やかな赤に元気づけられますね。
お茶席で馴染みのスタンダードな椿(冬は茶花の女王と呼ばれているとか)の他、
名のごとく可憐な千重咲きの「乙女椿」、白斑絞りが美しい江戸ツバキ「岩根絞」など様々。
垣根に利用される「寒椿」はよく見かけますね。

古くから日本に在り、海石榴(つばき)とも。
江戸期に園芸品種で広まる、狩野山楽筆「百椿図」は素晴らしい!

和歌の世界では「つらつら椿
巨勢は、現在の御所市古瀬の辺りだそうです。

巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲(しの)はな 巨勢の春野を 〜坂門人足(万葉集)

ちなみに「つらつら椿」は巨匠の名句を引用して新しい歌を作る「本歌取り」だったとか。いまのPOPSと同じ事してたんだねぇ。

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秋はこんなかんじでした。
おでかけスケッチ〜秋の草花

そして冬が終わって、次は早い春を告げる花々を描きます。

おでかけスケッチ〜冬から早春の花〜水仙・梅・桃・桜

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