2017年01月17日

レポート:THE 世界名作劇場展

子どもの頃、一度は目にし感動の涙を流した人は多いことでしょう。
アニメ「世界名作劇場」は昭和の子ども達の日曜日の夜の定番でした。

私も子ども心に焼き付いています。
アルプスの壮大な風景とチーズとパン。旅人に厳しく時に優しい人々、南の島の不思議な生活。
疾走する馬車とテーマ曲、苦難の末天に召させる少年達、ミシシッピリバーの冒険譚…。

お話しは忘れてしまったけど、描かれた大自然の風景や、生活する人々が、まるで本当に見た事のように思い出せます。

日本の子ども達に、深い感動を作ってくれた「世界名作劇場」は、日本アニメの宝物だと、常々思っておりました所、
全シリーズを一望できる「THE 世界名作劇場展」が大阪に巡回してきましたので、懐かしんで参りました。


■THE 世界名作劇場展


「THE 世界名作劇場展」(大阪・阪急うめだギャラリー 2016.12)※開催終了
「フランダースの犬」、「あらいぐまラスカル」、「赤毛のアン」など貴重な資料を含む約300点を一挙公開

制作スタジオ・日本アニメーションが創業時から目指し続ける”世界中のこどもたちと家族に向けた、心を豊かに育むアニメーションづくり”。夢と感動がいっぱいの、心温まる作品を生み出してきた制作過程にスポットを当て、アニメーションの礎を築いた”職人”たちによる、貴重な制作資料や原画などを展示します。


世界名作劇場展.jpg
※イベント会場 フォトスポット

世界名作劇場は、日本アニメーション社が制作した一連のテレビアニメシリーズ。世界で親しまれてきた小説・童話などをアニメ化。フジテレビ系列で、主に毎週日曜日の夜に放送されていました。

展覧会では、日本アニメーション40年の仕事、という事で、
フランダースの犬(1975年)以降のおおよそ26作品を中心に、設定画や原画イメージボードなどを多数見ることが出来まして、あの深く印象に残っている自然豊かな風景は、スタッフが毎回ロケハンに出かけ資料を集め、美術スタッフが練り上げたものだったと分かりました。

展示されている多くは水彩や鉛筆で手描きされた絵。
私が見ていた頃、まだアニメではなく「テレビまんが」と呼ばれていた時代、セル画も一枚一枚絵の具で彩色していたと聞きます。
経年劣化など見受けられますが(素材として描かれていたものなので)手描きならではの味わいですね。
現在はデジタル化・CG化が進んだアニメの世界、もうこういったものはみられないのでしょう。

それにしても26作品というのは大変な数で、自分が熱心に見ていて懐かしめたのはごく一部でした、きっと多くの人がそうなのでしょうけど。それをシリーズ全てを俯瞰して一度に見渡せるというのは、なかなか無い機会だったように思います。

個人的には最もよく見ていた頃の、フランダースの犬(1975年)から、母をたずねて三千里あらいぐまラスカルペリーヌ物語赤毛のアントム・ソーヤーの冒険ふしぎな島のフローネ(1981年)が思い出深い事。

見てはいないのですが噂はよく聞く小公女セーラ、テーマ楽曲がアイドル歌謡に変わった愛少女ポリアンナ物語

近藤喜文さんのキャラクターデザインに魅了された、愛の若草物語が、この時期は印象深かい事。
Rp:この男がジブリを支えた。近藤喜文展

今風にいうとイケメン貴公子のお話し小公子セディ、ファンタジックな作画に魅了されたピーターパンの冒険、ジョディの飛び上がった三つ編みとキャラが印象的だった私のあしながおじさん

その他見た事はないけれど、なんだかとても名作な気がする作品が多数あり、きっと長い間に渡って、世界の多くの子ども達の心の糧になったシリーズなのだろうと想像しました。


■ところでハイジは?


大人視線では、高畑勲監督作品と宮崎駿氏のお仕事に注目していましたが「世界名作劇場」は、大変多くのスタッフ・クリエイターが関わっておられました。
実に沢山の人々の手で「世界名作劇場」の世界観は作られ、守られて来たのですね。

高畑勲氏と宮崎駿氏の名作といえば「アルプスの少女ハイジ」(74)なのですが…あれ?展示に無かったと気がつきましたか?
どうやら公式にはシリーズに含まれていないそうです。が、制作体制などは共通している部分が多いようです。

他にも70年前後には、ムーミン、アンデルセン物語、山ねずみロッキーチャック、ちいさなバイキングビッケ、みつばちマーヤ、くまの子ジャッキー、ガンバの冒険、そして未来少年コナンなど、海外を舞台にした名作アニメがたくさんあった事を思い出します。
別の流れですが、キャンディキャンディ、花の子ルンルン、ハローサンディベルといった、海外を舞台にした少女向け名作アニメもありましたね。

「テレビまんが」の時代、子ども達に向けて真剣にいい作品を届けようと務めた作り手がきっと沢山いらっしゃったんだろうなぁ。
また近々、世界名作劇場やこの辺りのお話しを掘り下げてお話ししたいと思っています。

月与志のカルチャー夜話 第七十九夜 〜テレビまんがと昭和:オールドスクール・アニメ03

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